結婚報告はがきを写真付きで送りたい場合、送っていい相手の範囲はどこまでか悩みますよね。
相手の状況を考えずに幸せオーラ全開のはがきを送り、相手に不快な思いをさせてしまったら、せっかくのお祝い事も台無しです。
そこでこの記事では、結婚報告はがきの基本マナーをおさらいした上で、自作はがきとネット注文のそれぞれの特徴、および相手別のデザインの選び方や文例についてそれぞれ詳しくご紹介します。
結婚報告はがきの基本マナー
ここでは、結婚報告はがきの基本マナーとして、
- 送るタイミング
- 送る相手
- 書く内容
- 注意したい言葉
について解説します。
結婚報告はがきは結婚式の後1~3ヶ月以内に送る
結婚報告はがきは、結婚式が終わってから1~3ヶ月以内に送ります。
この期間に送れなかった場合は、年賀状や寒中見舞い、暑中見舞いなどの季節の挨拶状と兼ねて
結婚報告をしましょう。
10月や11月に挙式を挙げる場合は、年賀状と兼用で報告することを想定し、カメラマンに写真データの仕上がりや受け渡し時期を予め確認しておくと良いでしょう。
なお、時候の挨拶状は喪中であっても出すことができます。ただし、自分の身内に不幸があった場合は、四十九日が過ぎてから送ります。24節気に合わせて出す挨拶状の種類は下記のとおりです。
- 暑中見舞い(7月15日頃~8月6日)
- 残暑見舞い(8月7日頃~8月末)
- 寒中見舞い(1月8日~2月3日)
- 余寒見舞い(2月4日頃~2月末)
結婚報告はがきは日頃お付き合いのある方に送る
結婚報告はがきは日頃からお付き合いのある方に送ります。
送る相手を予めリストアップしておくとスムーズに送れます。送る相手は、結婚式に参列してくださった方・参列できなかった方・お祝いを下さった方・年賀状のやりとりをしている方・会社の上司や同僚などが対象です。
送り先のリストアップは少々手間がかかります。2人で協力して完成させましょう。
進め方としては、まず初めに新郎新婦それぞれが自分の関係者を親類・友人・仕事関係などに分類してリストアップします。
次に、重複している相手をリストから外します。特に仕事関係で結ばれた場合は重複している相手が多いため、念入りに確認しましょう。
共通の友人や知人がいる場合は、五十音順でリストを作成することで、すぐに重複を見つけることができます。エクセルの機能を活用するのもおすすめです。
結婚報告はがきには結婚の報告と新居の住所を書く
結婚報告はがきには結婚の報告と新居の住所を記載します。
本文には、「結婚(入籍)の報告」「日にち」「新居の案内(旧住所の記載も忘れずに)」「今後の抱負」「これからも変わらぬお付き合いを願う言葉」を書きます。
親戚や上司などの目上の方に送る場合は、「拝啓」で始めて「敬具」で結びましょう。
2人の名前は連名にしますが、新姓になった場合は()で旧姓を書くことを忘れないようにしましょう。
忌み言葉に注意する
結婚報告はがきを書く際は「忌み言葉」に注意しましょう。
忌み言葉とは、縁起が悪いことを連想させる言葉や漢字のことを言います。
悪気がなかったとしても相手が不快な気持ちになる可能性があるため、お祝いの席やお祝い事に関するメッセージを書く際は十分注意しましょう。
不幸を連想する言葉は、「忙しい」「最後」「泣く」「悲しむ」「消える」「壊れる」「冷める」「去る」「去年」「亡くなる」「薄い」「四」「九」などがあります。
夫婦の別れを連想させる言葉には、「失う」「終わる」「返す」「帰る」「切る」「ほどける」「離れる」「戻る」「分ける」「逃げる」「飽きる」「別れる」「破れる」などがあります。
忌み言葉は、言い換えたりひらがなに置き換えたりしましょう。
うっかり使ってしまいがちな忌み言葉は「お忙しいところ」です。「忙しい」の「忙」という字は「亡」の字を使うため、忌み言葉に含まれます。
披露宴に参加していただいたお礼として使う場合は、「ご多用中のところ」と言い換えるか
「おいそがしいところ」とひらがなに変えましょう。
忌み言葉の他にも「重ね言葉」や「マイナスに受け取られる言葉」にも気を付けなければいけません。
重ね言葉とは、同じ言葉の繰り返しのことを言います。
「繰り返す」ことは再婚や出戻りを連想させてしまうため避けましょう。
重ね言葉は、「重ね重ね」「いろいろ」「くれぐれも」「たびたび」「たまたま」「次々」
「日々」「ますます」「もう一度」などがあります。
また、普段は誉め言葉として使っているものでも、お祝いの場ではマイナスなものとして受け取られる場合があります。例えば、「頑固」「気が強い」「頼りない」「おとなしい」「若い」などです。
不用意に使って、相手に不快な思いをさせないように注意しましょう。
忌み言葉・重ね言葉・マイナスな言葉の言い換え例は下記のとおりです。
- 忌み言葉
-
- お返事 → ご一報 ご報告
- 終わる → お開きになる ゴールを迎える
- 帰る → 失礼する 帰省する
- 去年 → 昨年
- 嫌い → 得意ではない 好きではない
- ケーキを切る → ケーキにナイフを入れる
- 壊れる → 形が変わる 役目を全うする
- 職場を離れる → 家庭に入る
- スタートを切る → スタートラインに立つ
- 絶えない → たえない いっぱい
- 月日が流れる → 月日が経過する
- 泣く → 涙する
- 花びらが散る → 花びらが舞う
- 離れる → 新たな道を進む
- 冷える → 温かいうちに
- 分ける → 分担する
- 重ね言葉
-
- いろいろ → 多く
- 重ね重ね → あわせて
- くれぐれも → 十分に よく
- 次々 → たくさん
- ますます → 一段と 末永く
- また → ならびに さらに
- 皆々様 → 皆様
- もう一度 → いま一度 改めて
- わざわざ→ ありがたく そのために 特別
- マイナスな言葉
-
- おちゃらけている → 周りを楽しませる心を持っている
- 頑固 → 意志が強い
- 暗い → 落ち着いている
- 気が弱い → 優しさに溢れている
- 仕切りや → リーダーシップ
- 神経質 → 几帳面
- 頼りない → 控えめ
- 冷たい → クール 冷静
- 若い → きれい かわいらしい
自作はがきとネット注文、どちらがおすすめ?
結婚報告はがきを自作するかネットで注文するかは、何を優先したいかをはっきりさせて自分に合った方法を選ぶと良いでしょう。ここでは、それぞれの方法のメリット・デメリットをご紹介します。
自作はがきのメリット・デメリット
自作はがきの最大のメリットは費用を抑えられる点です。
また、デザインが得意な方やこだわりの1枚を作りたい方にも向いています。
一方、自作はがきのデメリットとして、写真のプリントアウトが難しい点が挙げられます。写真だけでなく、結婚報告ならではの繊細なイラストや複雑な画像は、ある程度の技術がないと綺麗にプリントアウトするのは困難です。失敗する枚数が多い場合や高性能のプリンタを導入する場合は、自作の方がかえって費用が高くなってしまうため注意しましょう。
ネット注文のメリット・デメリット
ネット注文の最大のメリットはクオリティの高いものが作れる点です。
デザイン・印刷の質ともに、プロならではの高品質の仕上がりを期待できます。
さらに、プリントアウトの前にレイアウトの確認も出来るため、納得がいくまで修正することができます。
また、忙しい方やパソコンを使ったデザイン作業が苦手な方にもおすすめです。
一方、ネット注文のデメリットとしては、自作より費用がかかること、納期まで数日~数週間かかること、デザインの自由度がある程度限られることが挙げられます。
結婚報告はがきを送る時期が迫っている方は、特に納期を確認することを忘れないようにしましょう。
結結婚報告はがきを送る相手別おすすめのデザイン
結婚報告はがきのデザインは送る相手に合わせて選びましょう。
ここでは、下記の相手別に適した結婚報告はがきのデザインをご紹介します。
- 結婚式に来てくれた方
- 目上の方
- 仕事関係の方
- 友人
- 親戚
について解説します。
結婚式に来てくれた方へのお礼:ゲストに合わせてつくり分ける
結婚式に来てくださった方へは、その方が写っている披露宴の写真やテーブルフォトを使うのがおすすめです。結婚式に来てくださった方は式の様子や結婚相手の顔を既に知っているため、写真は載せずイラストなどを使ったシンプルなデザインでも問題ありません。
目上の方へのご挨拶:落ち着いたデザインを選ぶ
目上の方へのご挨拶は、落ち着いたデザインを選びましょう。
写真を入れる場合は、礼節を重んじている印象となるよう、和装をしたものが適しています。
嬉しい報告とはいえ、目上の方に対してはあまりカジュアルにならないようにするのがポイントです。
仕事関係などフォーマルなご挨拶:写真は使わずシンプルなデザインを選ぶ
仕事関係のご挨拶は、花のイラストが入ったものや和風テイストのシンプルなものが良いでしょう。
仕事のみの付き合いであれば写真は入れなくても問題ありません。落ち着いたイラストや文章のデザインにして、フォーマルな結婚報告はがきに仕上げましょう。
友人などへのカジュアルなお礼やご挨拶:相手の状況や関係性で選ぶ
友人に宛てて送る場合は、相手の状況や相手との関係性に合わせてデザインを選びましょう。
親しい友人にはポップなイラストや複数の写真を入れても良いでしょう。華やかなデザインにすれば、よりカジュアルな結婚報告はがきを作れます。ただし、独身の方や離婚した方、年賀状のみの付き合いの友人には写真は入れない方が無難です。このような方には、さりげないデザインを心掛けましょう。
親戚へのご挨拶:家族の集合写真を入れ、落ち着いたデザインのものを選ぶ
親戚への挨拶は、家族の集合写真を入れて落ち着いたデザインを選びましょう。
普段はなかなか会えない親戚に家族の集合写真を送れば、家族の様子もお伝えできるためおすすめです。
年上の親族や目上の方には、シンプルで落ち着いたデザインが適しています。
【文例】結婚報告はがきのメッセージ
結婚報告はがきのメッセージは、文例を参考にすると簡単に書くことができます。
ここでは、
- 結婚式に参加してくれた方宛
- 結婚式に招いていない方宛(暑中見舞いと兼ねる場合)
- 年賀状と兼ねる場合
上記のパターンの文例をご紹介します。
挙式・披露宴に参加してくれた方向け
先日は私たちの結婚式にご出席いただき
ありがとうございました
皆様の温かい祝福をいつまでも忘れずに
ふたりで楽しい家庭を築いていきたいと思います
今後ともどうぞよろしくお願いいたします
挙式に招いていない方向け
暑中お伺い申し上げます
暑い日が続きますが、お元気でいらっしゃいますか
私たちは〇月〇日に結婚し
新たな人生の一歩を踏み出しました
本来ならばお会いしてご報告すべきところですが
書面でお伝えすることをお許しくださいませ
これからふたりで幸せな家庭を築いていきたいと思いますので
ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします
酷暑の折、くれぐれもお体にお気を付けてお過ごしください
年賀状と兼ねる場合
謹んで新年のお祝いを申し上げます
昨年は何かとお世話になり ありがとうございました
おかげさまで二人で良き新年を迎えることができました
本年もよろしくお願い申し上げます
まとめ
結婚報告はがきは、工夫次第で色々なパターンのはがきを作成することができます。
どのようなデザインや文面にするか、自作にするかネットで注文するか、
いくつかの検討ポイントを抑えた上で、いずれも基本的なルールを守って作成しましょう。
自分らしく、かつ送る相手に合ったはがきを送ることで、思い出に残る結婚報告になると良いですね。